気と気功

気とは何か



 私たちが何気なく使っている言葉の中には、「気」を用いた単語がたくさん出てきます。「今日は気力が充実している」、「このごろ生気が衰えた」、「この場所は気分が落ち着く」など日常生活の中で幅広く使われています。

 日本人はこの「気」というものを、「目には見えないが、何となく漂っているもの」として情緒的にとらえていますが、「気の文化」を作り上げた中国では、もっと具体的で確固たるものとしてとらえています。

 中国では四千年も前から、目に見えず、手に触れることもできないが、人間と自然を成り立たせている「生命と物質の根源的エネルギー」を感じ取っていました。そしてこの根源的な生命エネルギーを「気」と名付けたのです。

 中国哲学では、宇宙のすべてのものは「気」の運動と変化によって生み出され、人体もまた「気」の影響を受けているという宇宙観・生命観が打ち立てられました。

 このような、宇宙や生命に対する根源的な捉え方は、医学に対しても大きな影響を与えました。このため中国医学では、「健康」とは『生命エネルギーである「気」が、人体の中で滞ることなくスムーズに流れていること』であり、逆に停滞したり、秩序が乱れると病気になると考えます。

 つまり中国医学では、生命エネルギーである「気」と心と体とが、密接に関連し、切り離すことのできない全体的なシステムとして私たちの健康をつくっていると考えています。