気と気功

気功の三原則



 気功には二千種以上の流派があるといわれますが、いずれも次の三原則が基本となっています。

1.調身-姿勢を調える-

 生命エネルギー「気」は、体の筋肉がこわばっていたり、精神的に緊張しているとスムーズに体内を流れることができません。気功鍛練の動作は、すべてゆったりと円を描くように行われるのが特徴ですが、これは「気」を体内の経絡という通り道でスムーズに循環させるためです。

「調身」は、また次の呼吸の調整や、心の安定を得るためにも大切な基礎となります。

 体と心をリラックスした状態に導くこと、これが調身の目的です。

2.調息-呼吸を調える-

 現代科学の生理学的知見でも、深く長い呼吸が、自律神経のバランスを回復するのに極めて優れた効果を発揮することがわかっています。

鳩尾とお臍の中間くらいの奥には、内臓神経節という自律神経の大きな塊があって、その部分が内臓の働きをコントロールしています。

 振幅の大きな腹式呼吸を行うと、この塊が刺激され、その中の交感神経(活性)と副交感神経(抑制)のバランスがとれてくるというものです。その結果、内臓の働きが活発になり、血流が増加して健康体をつくる基礎がつくられるのです。

3.調心-意識を調える-

 人間は、大脳皮質という他の動物にない知的精神活動をつかさどる脳が、飛躍的に大きく発達しています。特に現代のように社会の仕組みが高度になり、情報が氾濫し、人間関係が複雑に入り組んでいる世の中では、この「知性脳」が過剰に興奮気味になっているのです。

 この「知性脳」とたくましく生きるための「生命脳」がバランスよく働いていれば、健康な状態を維持することができるのですが、「知性脳」の過剰な興奮によってその下の「生命脳」が抑えつけられると、正常で健康な働きができなくなってしまうのです。

 気功では、頭の中で絶えず飛び交う様々な雑念を静めるために、丹田に意識を集中したり、心地よいイメージを描くことによって、慢性的な興奮状態にある「知性脳」を抑え保護します。そうすることによって、これまで上から抑えられていた「生命脳」の機能を目覚めさせ、内臓の働きを強め、精神的にもストレスに強い体質を作ることができるのです。